現在、大学1年生の娘がは、中学時代(中2の1月〜中3月まで)、不登校を経験しました。
その後、私立高校特進クラスに在籍し、委員会もこなし、塾に通い、コーラス部では部長を務めながら、一般受験で希望の大学に合格できました。
高校時代は、大会で遠征して、夕方帰ってきたと思ったら、ご飯を食べて塾の自習室に直行・・・というとてもハードな毎日でした。
不登校だった中学時代からは、想像ができないほど、高校では元気になって、大学生になりました。
あの頃、娘と一緒に苦しんで、真っ暗闇を歩いていた私たちですが、お子さんの不登校に悩んでいる方のお役に立てれば嬉しいです。
我が家の体験談が、悩めるみなさんのお役に立てれば嬉しいです。
不登校の解決法
不登校経験者の親として思うのは、問題解決法はいくつもあるということです。
今回は、くま家が思う問題解決法についてお伝えしてきます。
不登校解決への取り組み
悩んでいるお子さんへの心に寄り添うことは、とても大切ですが、構造をしっかり見直して、立て直すことが具体的解決になります。
それは、例えば、学校環境を変え、家庭環境を変え、体調管理をするということです。
構造立て直しは、どれも目指すことが明確です。
環境は良い方がいいですし、健康であったほうがいいのです。
構造改革は、心の問題に比べて、とてもシンプルです。
ただ状況を改善するという実行力だけが必要なんです。
学校環境を変える
当時、我が家の子ぐま1は、中学不登校時代、適応障害という診断を受けました。
この病気は、環境を変えれば治ると言われています。
実際に、高校に入学したとたんに、症状はなくなりました。
これは極端な例ですが、例えば、日本で平和に過ごしている人が、急に戦地に行くことになったらと想像してみてください。
本人がその環境に適応できないくらい、ストレスを感じてしまう状況が想像できると思います。
ですが、子ぐま1は中学に適応できなくても、その他大勢の子は学校に適応していたのです。
戦地だとしたら、誰にでもストレスのある状況だと想像できますが、ある人が適応障害になる環境が、誰もが適応障害になる環境とは言えません。
ですから、何が原因なのか、明らかにする必要があります。
環境ストレスの明確化
1.学校環境そのものが誰にとっても劣悪であることが原因
2.学校環境が本人にとって劣悪であることが原因
3.それ以外の本人の特性が原因
1と2の場合、学校を変えたら、本人が変わる可能性があります。
うちの場合は、1と2の両方があったと思います。
ですが、学校を変えても、また不登校になったという話はよく聞きます。
だとしたら、それは、3だということです。
つまり、この場合は、問題が環境だけにあったわけではないのです。
ですから、ただ、環境を変えるのではなく、どんな環境にしたら、その子が安心するかを考えてみてください。
それがわかったら、1〜3のどの場合でも、環境を変えてみることは、賢い選択です。
子ぐま1の場合は、学校以外の市の運営施設や、フリースクール、別室登校を利用した事で、随分と元気を取り戻していきました。特にフリースクールに週1回通って、学校にはいない素敵な先生や友達と出会ったことで、心が楽になったようでした。親が実際に行動して、機会を与えることが、子どもに希望を与えます。正解かどうかではなくて、チャンスの扉を開け続けてみてくださいね。
家庭環境を変える
不登校の原因の1つとなっているのが、これまでの親の関わりの影響です。
ただ、これは、本人の質とも関わっていて、単に親が間違っていたというわけではないのです。
罪悪感を持たない
考えてみてください。
どう考えても、ありえない子育てをしている親の子が、学校に通えていることは、当然のように起こっています。
子ぐま1の学校で、小学生からいじめの加害者をしていた子たちの親は、子どもをほったらかして責任を取らなかったり、子どもを罵ったりする毒親でした。
ですが、その親の子たちは、むしろ学校にきて加害をしたり、大声を出して環境を荒らしたりしていたけど、不登校ではなかったのです。
つまり、、、
学校に通えていない子の家庭環境が、通えている子の家庭環境より悪いとか、子育てが間違っているという話ではないのです。
☝️これ超重要!
子どものニーズがわかればいい
たまたま、親の過去の関わり方が、その子のニーズ(心理的必要性)を満たせなかったというだけ。
この記事にも書いていますが、我が家もたくさん失敗してきました。
子ぐま1にも、思えば、小学生時代にすでに不登校の原因となるタネがあったわけです。
ですが、当時は、子ぐま1は、学校に行きたくないとは言いませんでした。
正直、親にもサインはわからなかったですし、本人に聞いても、当時はそんなに重大な事だと思っていなかったと言います。
ですから、親御さんが、必要以上に自分たちを責めたり、罪悪感を感じたりする必要はありません。
子どもに申し訳なかったという適度な罪悪感は、親であれば誰もが持っていると思います。
それは親の優しさや愛情ですから、その気持ちを希望に変えて、できる限りのことに取り組むだけで十分です。
「親から始まるひきこもり回復 心理学が導く奇跡」は、不登校にかかわらず、子育て全般にとても役に立ちます。
野球少年の子育てでも、中学受験でも、それ以降のあらゆる子育てでも、知っているだけで親としての技量が上がりますので、とてもおすすめです。
体調管理をする
思春期の子どもたちの心と体の変化はとても大きなものです。
ですから、この時期に、バランスを崩してしまうことは、自然なことです。
だからこそ、思春期の子どもたちの体調管理はとても大事です。
次の4つの質問をチェックしてみてください。
- お子さんは、早寝早起きができていますか?
- 食事は規則正しく、バランスが取れたものを食べていますか?
- タンパク質や、鉄分が不足していることはないですか?
- 適度な運動をしていますか?
このチェック項目に、1つでもノーがあるなら、実はそれが不登校に影響していることもあります。
就寝と起床の時間をしっかり管理する
夜中にゲームやYouTubeをして遅く寝てしまい、起きるのが日中になっているとしたら、体と心のバランスを崩してしまいます。
日光浴とセロトニン分泌の関係については、科学的に明らかになっています。
寝る時間と起きる時間を決めて、日中は太陽光をしっかりと浴びて、規則正しい生活が送れるように、サポートしましょう。
「中学生にもなって甘えている」とか「小学生なのにできないなんてだらしない」と思う必要はありません。
なんらかの理由で、それができない状況が、その子に起こってしまったんですね。
かけさんの九九ができなかったら、小学生に戻ってやり直せばいいのと同じで、規則正しい生活ができていないなら、立ち止まってやり直せば大丈夫です。
健康的な食事を摂る〜高タンパク、低糖質、鉄分
近年、糖質に偏りがちで、タンパク質やミネラルが不足する食事が、子どもの育ちに影響することがわかってきています。
高タンパクで低糖質、鉄分をしっかり摂れる食事を出しましょう。
忙しいからといって、お金を渡して子ども自身に食事管理をさせているとしたら、それは絶対にやめてください。
子どもは小さな大人ではありません。
中学で不登校気味だったある女の子は、親が毎日のお弁当を作らずに本人に任せていました。
成長期に、梅干しやふりかけだけのご飯を持って学校にきていたその子が、結局学校に来れなくなってしまったのは、食事の問題と、そうさせてしまった親のあり方が影響しているのは明らかです。
親がしっかりと食事を管理することで、子どもの心と体は健康になります。
鉄分やミネラルなどは、サプリメントも活用するといいです。
子ぐま1も、鉄分とミネラルのサプリメントを取っていました。
共働きで忙しい家庭の場合は、食事作りは大きな課題です。
我が家は共働きですが、2人とも在宅ワークですので、今は、かなり楽にやれている方だと思います。
子育てをしながら思うのは、子どもの食事管理は、何より大切だということ。
節約というと食費を節約することを最初に思いつきますが、健康のためには食事にお金をかけて損はありません。
外食でお金をたくさん使うくらいなら、栄養管理をして、ぜひお子さんの健康を管理してみください。
運動をする
子ぐま1が、一気に心と体のバランスを崩したのは、中学に入って運動をやめてしまったことにもありました。
小学生時代は、水泳と体操をやっていましたが、中学に入って美術部に入ることになり、一気に運動の時間が少なくなりました。
考えてみると、運動部でバリバリの子に、不登校の子はほとんどいません。
私がみている限り、不登校になってしまう子の多くは、文化部の子だと感じます。
子ぐまが所属していた美術部には、不登校の子が何人もいました。
つまり、運動は、不登校改善のための鍵でもあるのです。
高校に入って、コーラス部に所属し、発生練習をしたり、体を使った活動をすることは、子ぐま1の心と体のバランスを整えてくれました。
もちろん、美術部を含めた文化部の活動もとても大事ですし、本人が嫌がるのに無理やり運動部に入らせる必要はありません。
大事なことは、適度な運動を生活に取り入れていることです。
不登校が小学生の頃から生じていた場合は、運動が好きになれないというお子さんもいます。
バッティングセンターでも、ボーリングでもいいですし、アスレチックやスケボー、ボルダリングでもいいので、その子が好きなやり方で、体を動かす機会を作ってみてください。
我が家の子ぐまたちは、水泳、体操、野球、サッカー、テニス、空手と体験してきましたが、小さい頃からスポーツに馴染んでいると、成長しても運動を好きでいられます。
運動が得意である必要はありませんが、運動を嫌いにさせない子育ては、とても大事です。
ちなみに私と夫は、子どもの頃から運動は苦手で、いまも悲しいくらいにスポーツのセンスがありません。
そんな我が家の子どもたちが、みんな運動を好きでいられるのは、子ども時代からお世話になったプロのスポーツコーチたちおかげなんです。
体づくりから始めてみてくださいね。
不登校解決のための構造改革
今回は、不登校解決のための構造改革についてお伝えしました。
つまり、学校環境や家庭のあり方を変え、子どもの体作りを徹底するのです。
これについては、答えが明確ですから、淡々とやるだけです。
以下の記事は、続きとなる、不登校解決のための心の改革です。
ぜひチェックしてみてください。
子ぐま1も、学校に戻る前にはフリースクールにお世話になって、そこでメキメキ回復しました!不登校のことは、決して家族だけで抱えずに、外部に相談しましょう!1つ1つの選択と行動が、お子さんの未来を開いていきますよ。まずは、オンラインフリースクールから、トライしてみるといいでしょう。